練る子は育つ

都内のIT企業で働く28歳女性。読書、音楽、ゲームの記録

PUBGと「THE SHABLES」を半年応援した感想

人生二度目、また「ゲーム配信」の沼に落ちてしまった。

いま、バトロワゲーム「PUBG」を通して、ゲーミングチーム「THE SHABLES」にハマっている。PUBGの日本公式リーグ「PJSリーグ」が6月までの約半年間開催されており、参加チームである彼らの戦いが気になってついつい毎週末の試合を追っていた。

https://mapbeta.playbattlegrounds.com/main.pu

私はこのゲームをプレイしたことがない。けれど、観戦するのが楽しいし、大会での勝ち負けに一緒になって一喜一憂してしまう。サッカーや野球などのメジャースポーツならいざしらず、思い入れのないゲーム、会ったことのない選手を、なぜここまで応援できるんだろう?とずっと疑問に思っていたんだけど、ふと気づいた。どうやらこの感覚は、平昌オリンピックの「カーリング女子」で経験している。

女子カーリングチームの「LS北見」が日本のカーリング史上初めてメダルを獲得した。彼女たちが日本中を熱狂させた背景には、試合途中で挟まれる軽食時間がテレビで抜かれ「もぐもぐタイム」と呼ばれたり、競技中の声が拾われ放送されたりと、試合内容とは関係のない部分も大きかったように思う。これらによって、ふだん見ることのできない「選手の素」を覗けたことで、これまで「日本代表」という手の届かない存在だった彼女たちが、視聴者にとってグンと身近に感じられるようになったのだ。

はじめはカーリングのルールすら知らなかったけれど、試合を見ていればなんとなくわかってくる。ひとつひとつのプレイにもストーリーがあって、チームメイトの成功や失敗、飛び交う「ないすー」「そだねー」の声。その先にようやく掴み取った「勝ち」や死闘の末の「負け」には思わず涙するなど、いつの間にか彼女たちの物語に巻き込まれていた。

私が「思い入れのないゲームや会ったことのない選手を応援できる」理由はきっとこれと同じだ。ゲーム配信なら、プレイヤーの声や言葉から「人となり」を掴み、勝負がつくまでの「ストーリー」を一緒に楽しめるから。

「THE SHABLES」は、配信者「maya melph aria」が創設したチームだ。私はmayaさんの配信をYouTubeでたまたま観たことからPUBGを知り、このチームを知り、日本大会であるPJSリーグを知り、「なんとなく」追っていた。そのうちにすっかり感情移入してしまい、ハマってしまった(話がブレるので詳しくは書かないけど、mayaさんの配信を1ヶ月くらい観たことでPUBGの面白さやルールを知った)。

THE SHABLES official (@theshables) on Twitter

PJSリーグでは、選手一人一人が試合画面(と声)の配信を義務付けられている。試合前の「緊張するな〜」という誰かの言葉に、「いつも通りやろう!」と言葉をかけるチームメイト。敵を見つけたときの緊迫した空気。打ち勝ったときの高揚した「ナイス!」の声。私たちは手に汗を握りながら、リアルタイムでその試合を観ることができる。勝てば嬉しいし、負ければ悔しく「あの場面でのあの動きは良くなかった」と批判したくもなる。Jリーグの「サポーター」のようなものなのかもしれない。

思い返せば、彼らがPJSリーグに出た初めての試合から観ている。厳しい入れ替え戦を勝ち抜き、本戦では降格ギリギリを踏みとどまった。環境の変化によりメンバーが抜け、新しく加入があり、第2リーグのフェーズ1で華やかに優勝し、フェーズ2ではまさかの降格。ジェットコースターすぎるでしょう!ある意味"出来すぎた"物語を与えられて、ファンにならずにはいられなかった。

そんなこんなで先日実施されたイベントに30分だけ行った。たくさんのファンが集まっていました。



国内にプロアマ問わず「ゲーミングチーム」が存在することすら知らなかったけど、いまやチーム名を見るだけで選手名まで思い浮かぶようになった。だからこそ、リーグが終わるたびに脱退が続いたり解散したりするチームは応援しにくいというのも本音です。メンバーの入れ替えは、「勝ち」を目指すために必要なことだと頭ではわかっていても、これまでの「ストーリー」を共有されている私たちとしては、好きだったマンガが打ち切られたような気持ちになってしまうから。視聴者のために活動しているわけじゃないと言われたら、それまでだけど…。


飽き性なので、この半年楽しんだ記録として残しておきました。世界大会に出場されるチームのみなさん、頑張ってください。eSportsがもっと発展しますようにー。


※追記
そんな矢先に、解散してしまいました。ジェットコースターのような半年だったな。うーん、公式からちゃんとした説明もない幕切れで(「察する」ことはできるけど)、応援していた身としてはかなり残念な終わり方。アマチュアだから仕方ないと言われればそれまでだけど。ファンが混乱する中、すぐに生配信で説明してくれたメンバーを、今後は応援したいと思います。