練る子は育つ

都内のIT企業で働く28歳女性。読書、音楽、ゲームの記録

LIVE感想/椎名林檎(生)林檎博'18ー 不惑の余裕 ー

椎名林檎のライブツアー、「椎名林檎(生)林檎博'18ー 不惑の余裕 ー」に行ってきた。11/22(木)、11/25(日)の2公演に参加。いずれも埼玉スーパーアリーナにて。
 
節目節目で実施される「林檎博」、今回はデビュー20周年記念のツアー。さらに、11/25は林檎さん40歳の誕生日!ツアータイトルでもある「不惑」とは「40歳」のこと。
 

 

 
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ざっくり感想(ネタバレ)

まず…、11/22、私はなんとアリーナ最前列を引き当ててしまいました。あまりの幸運に、涙すら出ず、ただ身震いしました。。一生の運を使い果たしたと思う、いい運の使い方だった。オーケストラピットの分、林檎さんとの距離はそこそこあったけど、表情や振る舞いをこの目で見届けることができて本当に感動した…。林檎さんのライブはライトや映像などの演出にもこだわった「ショー」なので、最前列では全体が全く見えないという贅沢すぎる悩みも発生した。
 
ライブの感想ですが、とにかく豪華すぎた。斎藤ネコオーケストラと、最近よくツアーを回っているバンドメンバー(ヒイズミさん、名越さん、鳥越さん、みどりん)。さらに、ゲストとしてMummy-D浮雲トータス松本宮本浩次、レキシ池ちゃん。
間違いなく20周年&40歳祝いのパーティでしたね。特に宮本さんと池ちゃんは「ライブ」な要素が満載なので、ショー+ライブな感じで超声出して踊れて本当に楽しかったー。そもそも林檎さんのライブにゲスト来たことってあったっけ?
 
林檎さん、いつもは「お客さんに求められていること」を遂行する仕事人なのですが、今回はご自身がやりたいことを楽しそう~にやっていた感じがあった!11/25の最後のMCでも、「好きなことをやらせていただいてありがとうございました」って言ってたし。職人気質で役者に徹する林檎さんもプロとして素敵だけど、笑顔で飛び跳ねながら歌う様子もファンは見たいので、最高のライブでございました。
 
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セトリ

本編:
  1. 本能 with Mummy-D
  2. 流行  with Mummy-D
  3. 雨傘
  4. 日和姫
  5. APPLE
  6. MA CHERIE
  7. 積木遊び
  8. 個人授業(フィンガー5
  9. どん底まで
  10. 神様、仏様
  11. 化粧直し
  12. カーネーション
  13. ありきたりな女
  14. いろはにほへと
  15. 歌舞伎町の女王
  16. 人生は夢だらけ
  17. 東京は夜の七時(ピチカート・ファイヴ)with浮雲
  18. 長く短い祭 with浮雲
  19. 恋の呪文はスキトキメキトキス(「さすがの猿飛」主題歌)
  20. ちちんぷいぷい
  21. 目抜き通り withトータス松本(11/22)
  22. 獣ゆく細道 with宮本浩次(11/25)
  23. ジユーダム
 
アンコール:
  • はいはい(11/22)
  • 悲しみの果て with宮本浩次(11/25)
  • きらきら武士 withレキシ池ちゃん(11/25)
  • 夢のあと
  • (丸の内サディスティックremix)
 

各楽曲の感想

11/22(最前列)と11/25(全体を見れた席)の感想を要り交ぜて書きます。
 

始まり~本能~流行 with Mummy-D
オーケストラの紹介?的なパートがあって、斎藤ネコさん現る。そのあと「本能」が始まるんだけど、まさかの Mummy-Dで会場大盛り上がり。初めて生で観たけど、スラっとしていてハンサムだった。そして冠をかぶって女王さながら現る林檎さん、貫禄たっぷりでした。そのまま「流行」へ。私この曲大好きだったので、本家を生で観れると思ってなくてテンションめちゃくちゃあがった…。楽しすぎて覚えていないくらい。11/25はMummy-D、「椎名林檎、お誕生日おめでとうー!」的なことを言って去っていきました。

 

雨傘、日和姫、APPLE
雨傘、日和姫を歌いこなし(流行でテンションあがりすぎていてあまり記憶にない)、APPLEで「不惑の余裕」のタイトルコール。ここから本編スタート、といったところ。アヤバンビのバンビさんと、AIさん、あとはELEVENPLAYのメンバーがダンサーとして登場。「アダムとイブ」を彷彿とさせる映像が流れ、とっても凝ってておしゃれだったー。
 
MA CHERIE
APPLEに続いて披露されたのは「MA CHERIE」。シャンプーのCM曲だったよね。私はAPPLEもMA CHERIEもすごく好きな曲だったしライブで聴いたことなかったからうれしかった(けど、けっこうマイナー曲なので知らない人多かったと思う)。
 
積木遊び
このあとは「積木遊び」!!あの踊りはちゃんとやってくれなかったけども、チャイムをカーンと鳴らしながら楽しげに歌ってました。
 
個人授業、どん底まで、神様、仏様
「個人授業」は…知らなかったw新曲かと思ったけどフィンガー5の曲だったんだね。気づけば「どん底まで」に変わってた。たしかに聴き比べてみると似てるわ。「神様、仏様」までが、好き勝手遊んだ"独身ゾーン"って感じ。
 
化粧直し(インスト)
ダンサーたちが傘をもって現れる。ここで、林檎さんの娘ちゃん(5歳)のナレーション!「おかげさまで母は40歳を迎えることができました。これからも皆様に喜んでいただける曲を制作していく所存です。今後とも何卒よろしくお願い申し上げます」的な内容でした。若旦那(息子さん)はもう17歳なんだねー。冷静に考えて、母が林檎さんって、すごい。。
 
カーネーション、ありきたりな女
さてここからは"母ゾーン"です。月夜の映像が美しかったな。ありきたりな女、私がいつか母になるとき絶対聴いて泣いちゃうと思う。
 
いろはにほへと、歌舞伎町の女王
お次は「人生は夢だらけ」がくるか…?と思いきや、「いろはにほへと」そして「歌舞伎町の女王」でした!歌舞伎町の女王、過去の楽曲名が書かれたネオンの映像が眩しかったー。本能といいこの曲といい、しっかりデビュー当時の歌を黒歴史化せずに消化していけるの素晴らしいと思う。
 
人生は夢だらけ
で、お待ちかねの「人生は夢だらけ」。前回のライブ「百鬼夜行」で聴いたとき本当に鳥肌が止まらなくて、ライブでとても楽しみな一曲だったから今回も歌ってくれてうれしかった。色々あるけど、人生いいこともあるのよ、っていう優しいお母さんの背中が見える。。 サビを歌い上げたあと、右手のこぶしを高らかにあげるあのポーズがいいよね。
 
東京は夜の7時~長く短い祭 with浮雲
感傷に浸っている間もなく、赤文字でカウントダウンがスタート。能動的3分間…?と思っていると、時刻は19:00となり、浮雲登場!ピチカート5の「東京は夜の7時」をさらっと歌ってくれました。オリンピックー。会場からは黄色い歓声が飛んで、浮雲オンステージって感じでした。左手をポケットに突っ込んだままふらふら飄々と歌いこなしてらっしゃった、かっこよかったよ。そこから「長く短い祭」へ。やっぱこの曲めちゃくちゃ好き。林檎さんは真ん中で踊り、浮雲はステージ上を相変わらずふらふらと歩いていました。途中座ってた。笑 曲が終わると、浮雲はMCもナシに退場していきました。
 
「旬」をしっとりと歌ったあとは「恋の呪文はスキトキメキトキス」というまさかの知らない曲…笑「スキトキメキトキス」の電飾文字が用意され、ピンクのワンピに金髪の林檎さんが可愛らしく歌っておりました。たしかに回文で林檎さんお好きそうだけど、なんでこの曲だったんだろう。笑 その流れで「ちちんぷいぷい」!会場みんなで「RINGO!」の掛け声を合わせられたの楽しかった。この2曲は魔女っ子ゾーンだったのかな。
 
目抜き通り withトータス松本(11/22)
キラッキラな銀座演出、11/22は本物のトータス松本さんがいらっしゃったよ…!「松本さん、きてくださいました!」と楽しそうな林檎さん。ステージ上で二手に分かれて、最後は真ん中で笑顔でハイタッチ。ショータイム!って感じで圧巻だった…。11/25は映像でした。
 
獣ゆく細道 with宮本浩次(11/25)
11/22は映像だったんだけど、11/25は本物の宮本浩次現る。会場絶叫だった。笑 宮本さんの声量がものすごくて、林檎さんを食い尽くしそうなくらい。そしてMステと同じかそれ以上に踊り狂ってました。個性と個性がバチバチにぶつかり合いながら、なぜか調和していくのがすごい…。
 
ジユーダム
本編最後。「ガッテン!」をめちゃくちゃ押してくるの笑った。積木遊びでも使ったチャイムのビーター(鳴らすやつ)を持ちながら、「わーい」の歌詞に合わせてワーイ♪って振り付けてて本当にかわいかった。。
 
アンコール
22日:はいはい
お着物で、傘を持って登場。22日の公演では、「まさか林檎の名前で20年も続けられるとは思わなかったです。もっと、ぽつねんと、一人でいると思っていました。皆さんのおかげです、本当にありがとう」と挨拶。このまま「はいはい」へ。いやー、めちゃくちゃ懐かしい。発育ステータスからも1曲やってくれるとは。古参にはうれしい選曲だったけど、この曲知らない人も多かったんじゃないかなあと思った。
 
25日:悲しみの果てに with宮本浩次
25日の公演のときは、アンコールで登場したあと、林檎さんがさした傘が裏返っちゃったんだけど、すぐさま投げ捨てて「直しといて」って舞台スタッフに言い放ったのがかっこよかった笑。 MCは、「20年間、いつも言葉足らずでごめんなさい。反省しています。でも、根も葉もないことを言われても私が何も言わないのは、皆さんを信頼しているからです。」って。そして、「歌番組では"気圧の谷が…"なんてことに皆さんも気をとられたと思うんですけど、では、ここで確かめてもらいましょう」と言って宮本さんが再登場!宮本さんめちゃくちゃ話すのがウケた。「 僕、自分のコンサート以外で『出社』するの初めてです」林檎さん「出社!?」にめちゃくちゃ笑った。あとは、  「獣行く細道を最初聴いたときは『椎名さん、僕これ歌えないかもしれません』って何度も言いました。エイトビート専門でやってるんで」「二人でゼロから作ろうってくらい難しくて」「でも名曲になりました」とのこと。落ち着きなく動き回りながらも、たくさん話してくださったwそして、「椎名林檎さん誕生日だそうで。プレゼントとか持ってきてないんですけど、歌持ってきました」と言って、2人で「悲しみの果てに」を披露。会場沸いてました。林檎さんがとっても嬉しそうで見ていて楽しかった。
 
25日:きらきら武士 withレキシ池ちゃん
宮本さんが退場されたあと、「ボーナスステージ」と称した演出が…。現れたのはレキシの池ちゃん!!そのまま二人で「きらきら武士」を披露してくれました。「Deyonneにもっと曲作ってよ、タイトル案渡してるじゃない、『密書インポッシブル』とか『隠れキリシタンゴ』とか」爆笑。それに対して「ありがた迷惑」と返せる池ちゃんも強いw「オシャレキシばっかりずるい!」って駄々こねる林檎さんが可愛くて、「合同でやりましょうよ今度」って話になってました。
「こんなグダグダ喋ってていいの?僕。もう曲やらないんだけどw」「幸福論でもやればよかったね、その手があったね」っていう会話も。幸福論もやってほしかったー!!
で、池ちゃんが退場したあとは、「好きなことをやらせていただいて本当にありがとう。あと、先ほどはうまく伝えられなかったのかもしれないですけど、私は皆さんの"品位"を信じている、ということを伝えたかったです。また会いましょう」で最後の曲へ。
 
夢のあと
夢のあとをしっとり力強く歌い上げてライブ終了。22日では「また来てね♪」、25日は「また会いましょう」と言ってくださって、「まだライブ続けてくれるんだあ…」と嬉しかった、というか安心した。。ほんと、夢のような時間だったな。
そして、「丸の内サディスティック」のremixムービーで締めでした。
 
 
まさに20周年の集大成。随所に差し込まれるムービーもいちいち素敵で、最高にショータイムでした。さらに、豪華ゲスト勢によって「ライブ感」もプラスされて、贅沢すぎました。過去曲から最新曲までしっかり網羅されていて、昔のとがっていた時代も黒歴史化せずにアップデートしていけるのすごいと思う。林檎さんが歩まれた20年を一緒に振り返れてよかったです。
 
手旗が売り切れで買えなかったとか、セトリ的には「真空地帯」のほうがよかったかもとか、冷静になると思うことはあるけど、そんなの全部吹き飛ばすほどのパワフルな公演でした。いや、手旗はなんとかしてほしかったけど!!!