練る子は育つ

都内のIT企業で働く28歳女性。読書、音楽、ゲームの記録

2020年、初めてテニプリのアニメを観た感想

テニスの王子様」通称テニプリ、存在は知っていたのですが、断片的な情報から「腐女子向けのギャグマンガ(アニメ)」だと思い込んでいて(別にBLを否定しているわけではなく、ふだん読まない分野なだけ)、勝手に私の世界じゃないなと距離を置いていた。

コロナの影響で家にいる時間が多くなり、ゲームやらアニメやらに触れる機会も増え、たまたま彼がNetflixテニプリを見つけて「懐かしい」と再生し始めたので、「え、男子も観るの?」「え?」「え、女子向けじゃないの?」「え、テニスのマンガだよ?」「いや、そうだけど?あれ?」ということで試しに見始めた。

お、面白い!!!!!

普通に爽やかなテニスアニメだった。中学生の男子テニス部のお話で、圧倒的に強すぎるルーキー(越前リョーマ、主人公)が入ってきて、みんなで全国大会目指すというまっすぐなストーリー。先輩後輩のアツい関係があり、同学年同士の友情関係があり、他校とのライバル関係があり…。思ってたのと違う!!!「テニプリはバトルマンガ」「〇〇と〇〇のカップリング最高」などの前情報はなんだったのか…。(最終的にその答えにたどり着くので、後述する)

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魅力的な青学のテニス部員(特に不二先輩)

最初は部長である手塚先輩の強さとクールに惹かれていたのですが、途中で開眼した不二先輩の良さに気づいてしまった。観月さんとの試合で本気モードの不二先輩をみて、「おっ、開眼した〜」と少し注目し、氷帝の芥川戦でグッと心を掴まれた。そう、「その打球、消えるよ」の破壊力!消えるってどういうこと…?と思いつつ、ネタとしてではなくピュアにかっこいいと思ってしまいました。決め顔がいいし、そもそも声がいいので決め台詞が輝く。あと、リョーマのことを苗字呼び捨てで呼ぶのも良い。手塚のことをなんでも知っている感も良い。そういえば不二先輩が、他校の年下の女の子のデートに付き合ってあげる回もあったね。ただの王子様だった。

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vs切原のときの不二周助

桃と菊丸とリョーマの仲良さげな上下関係もとてもよくて、菊丸の「おチビ〜」な絡み方をかわいいと感じてしまうなど。大石先輩もカイドウもタカさんもいいキャラだったよ。乾先輩はデータ戦士としてもチームを支え続けて素敵だったのに、最後の最後が不憫すぎて辛かった。ボコボコに負けるのは百歩譲って許すとして、閉会式でぐるぐる包帯巻きだなんて…!どうして!かわいそうだよ!!!

 

他校の生徒もキャラクターが強い

驚いたのは、他校の生徒までも魅力的で、気づけば覚えられちゃうところ。有名なところだと氷帝跡部さん。なんとなくこの人は知ってたんだけど、「俺の美技に酔いな」ってもうナルシストの最高潮なのに憎めない。忍足くんも、ストーリーを補足するキャラとしていいポジションで出てたよね。

立海はずるい。まず、真田は出番多めで覚えやすかった。しかし、手塚が真田に負けちゃうのはさすがに残念な展開だった。手塚への執念ゆえというのもわかるし、そもそも手塚が強キャラすぎて物語的に毎度勝たせるわけにもいかないというのもわかるけど。。あとは温存されていた幸村くんの技が「五感を奪える」ってどういうこと?これはテニスなの?切原赤也は物語的にはすごく使いやすいキャラだったよね。成長がわかりやすい。

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王者・立海大のみなさま

他にも、四天王寺の白石くん。不二先輩との1回目の戦いはちょっと疑問が残る(不二が一方的にやられすぎ、新しい技を生み出すためのストーリーだとしてもちょっと)とはいえ、ちょっとしか出てないのになぜか覚えてる。不動峰の橘や神尾、ルドルフの不二の弟とかは、試合での強さというより青学メンバーとの絡みで印象に残ってる。

 

 

テニプリはバトルマンガ

途中までは爽やかなスポーツアニメだった。「手塚ゾーン」や「その打球、消えるよ」あたりから、おや?とは思っていたけども、試合展開が一段階上に上がったのはやはり全国大会編。タカさんをテニスの打球だけで何度も観客席まで吹っ飛ばしたり、たった一歩でコートの端から端まで移動できたり、不二の決め技「星花火」はもはや打球関係なく、挙げ句の果てには「五感を奪う」攻撃!もはやテニスではなくバトルだった。確かに「全国大会」ともなるとバケモノ級のプレイヤーが集まるので、単なるボールのラリーではそのすごさを描けないのだろうな、とは思うし、演出もこれくらい派手にしないと強さが出ないと思うので、面白かったです。

 

カップリング的な話

勝手に女子向けのアニメ(マンガ)だと思い込んでいた私でしたが、確かにその要素はたくさんありました。まず前提として、男子キャラが多い。さらにみんなテニス一筋なので、女子との恋愛的なことは一切描かれない潔さがあった。その上で、手塚と不二の、「言葉にしなくても相手のことをわかっている」感とか、菊丸と大石の「ずっと一緒にテニスしようね」感、手塚に対する跡部の執着、手塚に対する真田の執着、などなど…?手塚、みんなの憧れの存在ゆえに研究されまくった結果、時々負けちゃってたんだなあと思うなど。あとは、謎にエンディングテーマがキャラソングだった。 

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青学のゴールデンペア


以上、28歳にして初めてテニプリのアニメを観た感想でした。

主人公リョーマについて全然触れてないけど、周りの先輩方がかっこよかったのでくすみましたね。1年生小さすぎ〜と思ったけど、中1と中3って全然雰囲気違うし、あながち誇張しすぎでもない気がする。そういえばリョーマが最後の最後で謎に記憶喪失になったときは「???」だったけど、おかげで「これまで試合したみんながテニスで助けてくれる」という大円団がみれて王道少年漫画という感じでよかった。終わり方も「テニスって楽しい」という締めで、鮮やかに綺麗にまとめられていました。面白かった!